著者 : 長部日出雄
まだ見ぬ故郷(上巻)まだ見ぬ故郷(上巻)
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康ー三人の天下人と対決したキリシタン大名高山右近の波瀾にみちた生涯を追って、これまでにない新鮮な戦国史像を浮かび上がらせ、風波の激しい荒海においてもつねに一定の方向を示す心のコンパソ(羅針盤)とは何なのか、彼が目ざした魂の故郷とはいったいどういうものであったのかを描出し、国際化の時代を生きる現代人の指針ともなる畢生の力作。
まだ見ぬ故郷(下巻)まだ見ぬ故郷(下巻)
三人の天下人と対決して、これほど重大な選択の場におかれ、深い矛盾に引き裂かれた武将は他にいない。神か、領国か、地上の栄光か、天上の平安かー領土を争って血みどろのいくさが繰り広げられる戦国の世に、だれもが命がけで守ろうとする領国を捨て、魂の故郷を求めつづけて、故国から追放され、遠い異国の地に果てたキリシタン大名高山右近の流転の生涯を鮮烈に描いた大作。
二人の始発駅二人の始発駅
きみの助けが必要だ-写真学校の恩師から届いた突然の手紙。主人公の飛鳥理恵は恋人のいる故郷をあとに上京を決意する。報道写真家への情熱を胸に、待ち受けていたのは過酷な助手の仕事だった。やがて、訪れたチャンスをものにする理恵。しかし、マスコミの寵児と化した彼女を賛辞、羨望、中傷、嫉妬が翻弄するのであった…。
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