著者 : 長野まゆみ
学校ともだち学校ともだち
第六学級B組でのあたらしい学年を記念して、オヅ先生の提案で始められた学級日誌。終わりゆく世界のなかで夢み、成長する少年たち。たがいに傷つけあい、いやしあう学校ともだちの一年間を、彼ら自身のことばで綴る珠玉作。
夜間飛行夜間飛行
月はもう沈み、夜空には満天の星が燦めき、海には星の光が静かに映っていたのだけれど、突然、ぼくたちの眼の前で、海面がせり上がり、檸檬色の潜水艇が現れた。ぼくたちはそれに乗り込んだが、これはほんとうは何なんだろう。燦めく宙空に紡がれるスペース・ファンタジィの傑作。
綺羅星波止場綺羅星波止場
大陸の涯での山地から運ばれて来た石は瑠璃色、それはやがて砕かれ、「群青」になるという。その鉱石が欲しくて、夜更けの波止場をさまよう灯影と垂氷の前に、丸眼鏡の妙な麺麭屋が現れた…。長野ワールド、夢の傑作短篇集。
宇宙百貨活劇宇宙百貨活劇
ミケシュとロビンは双子、ふたりのどちらが兄で弟か、パパとママにも決められない…。美しく移り行く季節の中で、ふたりの少年が楽しく過ごす夢の世界を描いた表題作のほか、著者自家製ことば辞典「ことばのブリキ缶」を併録。
天体議会天体議会
水蓮との友情。兄との確執。自動人形と噂される謎の少年との不思議な出会い。そして少年たちをのせた船は、南へと出航したのか。兄を想う少年・銅貨をめぐって、星の少年たちの孤独を描いた、長野まゆみの“星の王子さま”-。
テレヴィジョン・シティ(上)テレヴィジョン・シティ(上)
ぼくらはいつか光る船に乗り、テレヴィジョンが映すあの星をめざすだろう。〈鐶の星〉のビルディングからの脱出を夢見て、永遠の「夏休み」を過ごす少年たちを描く、書下し長篇小説。
テレヴィジョン・シティ(下)テレヴィジョン・シティ(下)
碧い惑星はあるだろうか、ボディを離れたぼくらの〈帰還〉の涯てに。消滅から再生へ向かうビルディングの混沌のなか、〈離脱〉へひた走る少年とスピリットの行方を描く、書下し長篇小説。