著者 : 雪リコ
死神憑きの浮世堂 迷宮の戻り人死神憑きの浮世堂 迷宮の戻り人
人形修理工房“浮世堂”を営む城戸利市には、幼い弟の命を“死神”に奪われた過去がある。“死神”とは人を人形にする技術をもつ者たちのこと。それは適合者から奪った魂を人形に吹き込み、生者として甦らせることもできるという禁忌の秘法だった。ある日、利市のもとに友人の僧侶・愚浄からの紹介仕事が舞い込む。依頼主は伊武冬馬と名乗る青年。彼は古い家に憑いた人形の祟りを鎮めて欲しいと言うのだが…。利市に対して謎の執着をみせる冬馬。そこには衝撃の真実が隠されていた。かくして利市は新たな“死神”との闘いに巻き込まれてゆくー。
死神憑きの浮世堂死神憑きの浮世堂
人形修理工房“浮世堂”を営む城戸利市は、ある日“死神”が顔見知りの少女を襲う現場に遭遇する。それはかつて、利市の幼い弟が殺されたときとよく似た光景だった。利市が知る“死神”は、怪しげな人形を道具にして他者の命を奪う者だ。そして“死神”に殺されると、なぜか周囲の記憶からその存在を抹消されてしまう。だが、利市は忘れなかった。母親さえも我が子を忘れてゆく中、兄の利市だけが憶えていた。以来十五年、弟の理不尽な死の真相をずっと探っていたのだ。利市は“死神”を追う。しかし、そこへ新たな殺人事件が発生して…。
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