著者 : 青木悦子
ヴァイオリン職人のジャンニが講師を務めるヴァイオリン製作学校で、かつての教え子であるノルウェー人リカルドが講演を行ったが、その夜、殺害されてしまう。そして彼が持っていた楽器、ハルダンゲル・フィドルが消えていた。犯人はなぜ、さしたる値打ちもない楽器を奪ったのか?ジャンニは葬儀のためノルウェーへと旅立つが、新たな殺人が…。人気シリーズ、待望の新作!
名ヴァイオリン職人ジャンニのもとに、パガニーニ愛用の名器“大砲”が持ちこまれる。修理の翌日、美術品ディーラーの撲殺死体が発見された。彼はホテルの金庫に黄金製の箱を預けており、中にはエリーザという女性がパガニーニに宛てた古い手紙があった。これは事件解明の手がかりなのか?名職人にして名探偵が“悪魔のヴァイオリニスト”をめぐる壮大な歴史の謎に挑む!
ジャンニはイタリアのヴァイオリン職人。ある夜、同業者で親友のトマソが殺害されてしまう。前の週にイギリスへ、“メシアの姉妹”という一千万ドル以上の価値があるとされる、幻のストラディヴァリを探しにいっていたらしい。ジャンニは友人の刑事に協力して事件を探り始めるが、新たな殺人が…。名職人が、豊かな人脈と知識、鋭い洞察力を武器に、楽器にまつわる謎に挑む!
“見えないはずのものが見える”能力を持つビデオ製作者のエリックは、93歳の大富豪、キャンベル・ブラッドフォードの生涯を探るビデオ製作を依頼される。手がかりはキャンベルが唯一手放さなかったプルート水という水と、「あの川は本当に冷たかった」というひと言だけ。彼の故郷に到着したエリックは、蒸気機関車に乗った山高帽の男を幻視し…。早熟の天才が放つ傑作ミステリ。
エリックは好奇心から口にしたプルート水の壜が、なぜかどんどん冷えていくことに気づく。さらに水は、ヴァイオリンを弾く少年の幻覚を見せる。様々な幻覚に襲われ始めたエリックは、キャンベルが生きていれば116歳になるはずで、殺しも辞さない悪党だったことを知る。では93歳のキャンベルは何者なのか。ここでいったい何があったのか。期待の新鋭が放つ、鮮やかな一大巨編。