著者 : 香村羽梛
「お父様なんて大っ嫌い!」 叫んだ後、脳裏に鮮明に浮かぶのは処刑の記憶ーー。 (あの時と同じ……お父様に殺されてしまうのよ!) 残虐非道の報いを受けて16歳で父帝・ヴァロンタンに斬首された『悪の皇女』キャンディス。彼女はなぜか5歳の自分に戻って、人生やり直し中だった。 前世と真逆の誰も殺さない『いい皇女』を目指し努力を重ねるが、ヴァロンタンはキャンディスの外出を禁じ、専属護衛を自ら選ぶことも許さない。 (やっぱりわたくしは、お父様に愛されていない) ヴァロンタンの真意も知らず、悲しみに心が沈むキャンディスは宮殿から脱走を決意する。 (わたくしは、ここで終わりたくない……!) この逃亡劇が導く未来は処刑か、それとも……!? 溺愛されている自覚も、溺愛している自覚もない、すれ違い王宮溺愛ファンタジー!
小麦買い占め犯は無事見つかったものの、アリィを毒殺しようとした犯人は見つからぬまま。 そんなある日、大聖女の聖骸が納められた棺が聖廟の前に置かれる事件が発生! 当然アリィの詰めた小麦袋が入ってーーと思いきや、中身は空でアリィのものではない銀色の髪が落ちていた。 『本物の大聖女をどこへやった!?』 アリィはかつて、自分を「身代わり」と呼んだ少女を思い出す。 さらなる謎が深まるなか、アリィの作る幸福になるお手伝いをするパンがすべてを解決する!
「毒使い」の天星を持つ王女ルビーは家族に疎まれ、聖女の身代わりとして辺境に嫁がされてしまう。 そこでも正体を見抜かれ、魔の森近くに軟禁されーーと思いきや、毒使いの本領発揮! 毒を持つ魔物を従え、痩せた土地の毒を祓って畑を耕すとスローライフを大満喫。 そんなある日、ふらりとやって来た夫のセオドア帝は、聖女に勝るとも劣らないその力を目撃してーー? 無自覚最強王女は、忌み嫌われた毒使いの力で幸せを掴む!
「お父様に認められたい一心でわたくしは邪魔者を皆殺しにしたのに……」 『悪の皇女』──ディアガルド帝国、唯一の皇女だったキャンディス・ドル・ディアガルド。 皇帝である父親・ヴァロンタンに愛されるために、気に入らないものをすべて排除していた残虐非道な彼女は、十六歳のころ、突如現れた異母妹のルイーズに全てを奪われ、悲しみと絶望を抱きながら父に首を斬られてしまう──。 しかし、なぜか次に目覚めると、五歳の頃の自分に戻っていて!? この頃にはワガママの限りを尽くし、既に周囲から怯えられ嫌われ始めていたキャンディスは、このままではまた処刑されてしまう。 だが、まだどのような行動をすれば運命を変えられるかわからないキャンディスは……。 (そうだ、わたくしは今までと反対のことをすればいいのね! そうすれば絶対に死ぬことはないはずよ!) 前世とはすべての行動を真逆にする“真逆作戦”を実行!? そんなキャンディスの変化に次第に皇帝たちも気付き始めて……!? 目指すは誰も殺さない、『いい皇女さま』!? 真逆の行動で未来を変える、王宮溺愛ファンタジー!
類稀な祈りの力を持つ大聖女アリィは、何者かに毒殺されそうになる。 それならいっそ死んだことにして、憧れのパン屋にジョブチェンジしてやる!! と、正体を隠して弟子入りしたところーー元近衛がパン屋の息子と判明して彼と義兄妹に!? さらに元婚約者の王太子(の側近)が毒殺犯を見つけたいと潜入捜査を依頼してきて……!? なんの因果か大神殿に戻ったアリィは、無自覚に元大聖女の能力を発揮し、不本意な犯人捜しの合間もせっせとおいしいパン作りに励みます!!