著者 : 高丘哲次
最果ての泥徒最果ての泥徒
泥徒が産業として躍進する世界。欧州の小国で、泥徒創造主の名門家に育ったマヤは、若くして自らの泥徒スタルィを創りあげる。…だが、それは、後に待ち受ける永き旅路の、ささいな幕開けに過ぎなかった。ある日、工房で父が変わり果てた姿で見つかる。そのうえ、一族に伝わる秘宝にして泥徒を“完全なる被造物”に至らしめるための手がかりである「原初の礎版」が、何者かに奪われたのだ。行方を暗ました三人の愛弟子を追走するマヤとスタルィ。しかし、やがて世界を二分する戦火に身を投じることとなりー。沸き立つ活劇、溢れる叙情、そして、万感の終極に刮目せよ。
約束の果て約束の果て
父が託した二つの遺物、それが全ての始まりだった。偽史と小説、大国・伍州で生まれ、その奇抜を極めた内容から遠古より虚構とされてきた二書には、伝説の国、壙と〓南(じなん)の王を巡る、ある“悲劇”が記されていた。数奇なる運命のもと、時代、国境を越え読み解かれていった、物語の結末とは。そして、書に導かれるかのごとく約束の地を訪れた「私」が目撃した光景とはー。二つの虚構が交わる時、世界の果てに絢爛たる真実が顕れる。5000と70年の時を繋ぐ、空前絶後のボーイ・ミーツ・ガール。「日本ファンタジーノベル大賞2019」受賞者による破格のデビュー作。
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