著者 : 高塔望生
元警察官で探偵事務所を営む柚岐村。同じマンションに写真スタジオを開いたカメラマンの狩谷からある女性の捜索を依頼され、一度は断ったのだが…数日後、偶然にも互いに同じ性癖であることが知れ、柚岐村は口封じの意味もこめて狩谷を誘惑する。先輩刑事との辛い過去を持つ柚岐村は、次第にこの正体不明の男に興味を惹かれ…やがて束縛しあわない大人の関係が始まったが…。
急逝した双子の兄、航の足跡を辿っていたライターの翔は、隠れ家のようなバー、ムスクローズに行き着く。そこは元議員秘書の柴崎がオーナーを務める店。柴崎と航は恋人同士だった…?二人の関係を探るうち、翔は柴崎の強引でありながら憂いを秘めた魅力にからめ捕られていく。同じ頃、翔は偶然にもある政治資金疑惑の取材をすることに…。兄の秘密とは…柴崎と事件の関わりとは…。闇を孕むスキャンダラスLOVE。
鏑木流若宗家の瑛介は、秀麗な美貌と典雅な芸風で人気の若手能楽師。そんなある日、養父の宗家、彬光が事故で意識不明となり、急遽、ただ一人の孫、祥彦がロンドンから戻ってきたことで浮上した跡目問題。気鋭の能楽プロデューサーである祥彦は、破門され不遇のまま一生を終えた父の復讐のために帰国したのだと嘯き、瑛介を蹂躙し尽くすのだった。憎しみは淫猥な色に染まり…雅なるサスペンスエロス書き下ろし。
ひき逃げ事故疑惑をめぐる厄介な依頼を受けた新米弁護士の津田は、調査のため辣腕と噂される一人の刑事に会ったのだが…。その男、深町は偶然にも数日前、津田が行きずりに抱かれた相手だった。混乱する津田に、深町は協力の条件として肉体を要求する。期間限定、交換条件の欲望…。次第に露わになっていく事件の真相と深町の過去。駆引きと愛しさと…津田の胸に芽生えるものは…。スパイラルLOVE、書き下ろし。
深夜、当直の外科医・浅倉は、肩に大怪我を負った男…志波を診ることに。志波は元ヤクザで今は一匹狼の便利屋だった。「先生、男を知ってるだろ」-惚れた…と臆面もなく囁き、浅倉の心の隙間にすっと入り込んでくる志波。そんな折、浅倉のかつての恋人で研修医時代の指導医、三枝が急死。遺された研究データを巡って、浅倉はいつしか抗争の渦中にいた…。
「愛は、水の中の月のように儚い」検事の芹沢は、そのクールな美貌を惜しげもなく男に抱かせていた。-ただしかつて恋人に裏切られた心だけは、もう誰にもやらないと固く決めて。しかし、強烈に雄を感じさせる精悍なヤクザ・竜崎との出会いが、凍りついた芹沢を融かしていく。荒々しい愛撫と目眩く快楽、そして身体を突き抜ける激情-これが真実の愛!?ヤクザと検事。惹かれ合ってはいけないと思うほど、愛に深く惑う…!!大人の男たちの禁断、情熱ラブドラマ。激愛の新婚(?)生活かきおろし。
「強欲」と悪評高い津築弁護士。が、司法浪人中の樹は、彼に理想の弁護士を感じ、押しかけ秘書になる。「本当の先生はそんな人じゃない!」噂通り、津築は金になる仕事しか引き受けず、優雅で自堕落な日々を送つていた。しかしある時津築の深い悲しみを感じ、樹は彼を救いたいと願う。過去に追われる津築に、強引に抱かれてしまうのも恋心ゆえなのに-。法曹界で生きる大人の男の恋。かきおろしは同棲生活の試練が甘く。