著者 : 高山芳恒
「えっ、殺される!?」おだやかじゃない内容の電話が、親友の内田共子から。でも、なんとそれは共子の愛犬マルチーズのポチのことだったの。はっきりいって、ブス犬!いろいろあって、ポチを預かったあたし・小西由央だけど…大変!ポチが失踪!
紋間公平の勤める病院へ、私立西陵中学校の生徒・川瀬志津香が運び込まれた。授業中に不意に倒れたというのだ。彼女には再生不良性貧血の疑いがあった。西陵の校医を務める公平は、内科医局長から志津香の精神面での相談役を頼まれた。彫刻がしたいという志津香の希望を許したことで、公平は担当医にひどく叱られた。そんな折、志津香を恋する若者・高原富士夫が足を折って入院してきた。
紋間公平は私立西陵武蔵野高校の学校医を務めている。もちろん本業は病院勤めの外科医だ。その病院へ、西陵の女子生徒・坂巻由美が救急車で運ばれてきた。由美は学校でも手に負えない生徒の1人。階段をふみはずしてケガをしたというが、由美は何かを隠している、と公平は思った。由美の見舞いに訪れたのは、非行少女3人組、そして、真面目な真由美という対照的な生徒たちだった。
「杉田が、スキー場で死んだ!」美香の弟・一郎は、ラジオのニュースで親友の死を知って驚いた。さっそく杉田の父親が茂介・美香コンビの探偵事務所を訪ね、死の直前の息子の行動について調査を依頼しにきた。警察の調べでは、杉田はツララによる事故死とのことだったが、ともかく茂介は現場のスキー場へ出かけた。ところが三日前にも、谷に落ちて死んだ女性がいたー何かナゾが…?
わたくし、宮さま主催の懇親会へご招待いただいたのに、大阪支社へ出張をいいわたされてしまったのです。支社で、秋本さんという明石家さんまさんにソックリな方と一緒にロック歌手・耶馬人の取材に行ったことから、殺人事件にまき込まれてしまったのです。どんなですって?わたくし、誘拐されたのです。殺されたのは、大阪に来る車内で見かけた女性。-お嬢さま記者・遥シリーズ第2作。
探偵事務所の所長の茂介は、大学時代所属していた日本昔話同好会の、先輩5人の事故死や自殺の調査をしていた。その茂介に自動車事故で焼死したはずの葉子から電話が入り、葉子と間違えられて死んだ女性の身元と同好会の先輩の謎の死についての調査を頼まれた。いっぽう美香は、別件の浮気調査をしていた。茂介の調査は進展し、5人の死は、ある夏休み、同好会合宿の時に起こったことだった。