著者 : 高浜真奈美
囚われた秘書囚われた秘書
ショーナは念願の社長秘書の仕事を手に入れた。給料も申し分ないうえに、住居まで提供されるというが、社長のマックスは鼻持ちならない色男で、こう警告したのだ。君の前任の秘書は僕に恋して仕事を失った、と。いくら雑誌で“結婚したい男性50人”に選ばれたとしても、私はこんなうぬぼれ屋になんか興味がないわ。そう思っていたショーナの自信は、だが、すぐに打ち砕かれた。提供される住居とは、会社の最上階の豪華なペントハウス。彼女はマックスと一つ屋根の下で暮らすことになったのだ。
フィアンセは億万長者フィアンセは億万長者
小さな骨董品の店を営むハリエットに、縁談が舞い込んだ。相手はなんと、ローマの億万長者マルコ・カルヴァーニ。おそろしくハンサムだが、冷酷な皮肉屋と悪名高い彼は、大企業経営者としての立場上、形だけの妻を求めているという。見返りは、経営難の彼女の店に対する金銭的援助だ。結婚に希望を抱けないハリエットにとって悪くない話だったが、マルコは、地味な彼女を一瞥して冷笑を浮かべるような男だった。ところが、周囲に勧められて化粧や服を一新すると、美しく変身したハリエットを見る彼のまなざしが変わった。冷たい態度は崩さないまま、夜のデートに彼女を誘い…。
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