著者 : 高田ゆみ子
片手の郵便配達人片手の郵便配達人
ロシア戦線で左手を失い、故郷の山あいの村で郵便配達人として働く17歳のヨハンを主人公に、同じ年でドイツの敗戦を経験した作者が自分の生きてきた時代が犯した過ちを正面からみつめ、誰もが等しく経験せざるをえなかった「戦争の本当の姿」を渾身の力をこめて描く。
見えない雲見えない雲
真っ白な雲の浮かぶ5月の青空に鳴りわたったサイレンが、パニックの始まりでした。人々は、目には見えない放射能の恐怖から先を争って逃げまどいます。社会的な大混乱と、肉体の疾患が、人間から理性を奪います。これは、未曽有の出来事の中で、14歳の少女が何を見、何を感じたかを描いた小説です。
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