著者 : 鳴神響一
“ニール号沈没”の悲劇の中で生まれた、国を超えた確かな友情ー明治7年、南伊豆入間村。朴訥な漁師・達吉は命をかけて異人を助ける。それが村を揺るがすことになろうとも…著者渾身の歴史小説。
女友達と横浜ナイトクルーズに参加していた神奈川県警の心理職特別捜査官・真田夏希は、山下埠頭から上がる爆炎を目撃した。翌日、「レッド・シューズ」と名乗る犯人から、市長に対し、カジノ誘致の撤回を要求する犯行声明が出される。捜査本部に招集された夏希は、SNSを通して犯人に接触を試みるが、第二の爆破と略取誘拐事件が発生してしまう。あらゆる手口で翻弄する犯人に、夏希はどう立ち向かうのか。書き下ろし警察小説。
玉川パートナーズ法律事務所に所属する弁護士・一色桜子は、高級住宅街田園調布の一画に居を構える法曹一家の令嬢。幼い頃のトラウマから「濡れ衣を晴らす」ことに人知れず執着している彼女に、殺人事件の弁護の依頼が舞い込む。被疑者との初めての接見で無実を直感した桜子。だが、事件の裏には空恐ろしい真実が隠されていた。新感覚ミステリ!
吉原一の花魁篝火は世を忍ぶ仮の姿。その正体は尾張の血を引くご落胤、徳川竜之進宗光ーー十八年間、追っ手を欺き若君を匿い続けた廓の鉄壁がついに崩された。宿敵、広田左近の操る青龍に囚われ、天空へと攫われた竜之進は必死に脱出を試みるも為す術がない。一方、美咲や甲賀四鬼ら配下の忍びは若君奪還のための奇策を練り、壮絶な死闘が幕を開ける。見返り柳剣は再び悪を斬り倒せるか? 瞠目の最終巻!
神奈川県警の心理職特別捜査官の真田夏希は、警察官僚の織田信和とのドライブで湘南にやってきた。だが二人きりの甘いムードを吹き飛ばすかのように、織田が発したのは、極秘任務への推薦だったーー。厚生労働省の若手官僚が三浦市の海岸で銃殺された事件の極秘捜査のため、夏希は、根岸分室への出向を命じられたのだ。だが、分室にいたのは、警察組織からはみだした一匹狼の上杉警視だった……。書き下ろし長編警察小説。
絶世の花魁、篝火が吉原に君臨するようになって早や1年余。今宵も引手茶屋に呼び出された篝火は、相手が坊ちゃん医者と見るや、無残に振ってみせる。それもそのはず、この美しき傾城の正体は、幼少より廓に匿われし尾張家の御落胤、徳川竜之進! 日頃の憂さを晴らすべく極秘の隧道から町に繰り出した竜之進は、瓦版屋の楓が書いた”美女の生き肝を食らう鬼女”の記事を見せられるも一笑に付す。だが、裏には巨悪に繋がる恐ろしい陰謀が隠されていた!
春を彩る初午、吉原の稲荷も商売繁昌を願う遊女や客で大賑わい。なかでも紅白梅の打掛で現れた篝火花魁の艶姿は見物人を蕩けさせる。だがその正体は、廓に匿われし尾張の御落胤、徳川竜之進!隠し隧道から市中に抜けた竜之進は謎の医者駕籠、さらには美女の神隠しの噂に胸騒ぎを覚える。そんなさなか、喧嘩友達である読売屋の楓が怪しい男に襲われる。忍び寄る敵は何者なのかー。“見返り柳剣”が浮き世の悪をしなやかに斬る!!大好評シリーズ第三弾。
神奈川県警初の心理職特別捜査官・真田夏希が招集された事件は、異様なものだった。会社員が殺害された後に、花火が打ち上げられたのだ。これは犯行声明なのか。夏希はSNSで被疑者と接触を試みるが──。
祝儀能殺人事件を解決した労を称えられ、稲生下野守から茶会に誘われた多田文治郎。世に名高い陶芸家・沼波弄山が主催する茶会は趣向を胸らした宴席へと続いたが、山場となった江戸では珍しい「普茶料理」の最中、厠に立った客が何者かに殺される。犯人は列席者の中に?手口は?文治郎の名推理が始まった。人気の時代ミステリ、待望の第三弾!
かつて東北有数の湊であった能代湊に佇む安東家八代当主愛季。その目の前を交易船が素通りしていく。「もう一度東北最大の湊を造り、民のためにこの地を富ます!」。滾る思いを胸に「載舟覆舟」の国造りが始まる。安東家を統一し、東北最大の湊を造り、蝦夷を治め、信長・秀吉とも誼を通じた男の野望、葛藤、そして恋!秋田の礎を築いた智将、安東愛季に迫る歴史巨編。
廓中が白装束で埋まる名物紋日、八朔。決して客と同衾しない伝説の花魁篝火は薄墨で竜を描いた白小袖姿で道中し、男心を蕩けさせる。だがその正体は、なんと幼少より吉原に匿われし尾張家の御落胤、徳川竜之進! 秘道から廓を脱けて通う煮売屋で、江戸の町を騒がす妖術遣い「滝夜叉姫」一行の噂を耳にした竜之進は、胡乱な美姫を見物に夜の上野へと乗り込む。”見返り柳剣”が浮き世の悪をしなやかに斬る!! 大好評シリーズ第二弾。
神奈川県警の心理職特別捜査官の真田夏希は、久しぶりの公休日に、江の島を訪れた。だが、そこは捜査車両がひしめく、殺人事件の現場になっていた。江の島弁天橋の下から他殺死体が発見されたのだ。翌日、捜査本部に呼び出された夏希は、自身が犯人から捜査の指名を受けていることを知らされる。犯人は夏希との対話を要求。さらに次の犯行予告も突きつけられた。夏希は脳科学の分析により、犯人の人物像に迫っていくが──。
父親の伝手で、本邦初の大型旅客飛行船・月光号の記念飛行に招待された宮沢賢治。飛行船好きの賢治は、医者を目指す美しい乗客・最勝寺薫子と出会い、空の旅に心躍らせる。そんななか、乗客の一色子爵が、血まみれとなって自室で発見された。しかし、それは月光号で始まる惨劇の序章に過ぎなかったー空中の密室で繰り広げられる連続殺人に、名探偵・宮沢賢治が挑む!
「黒田左少将どのの猿楽の催しに貴公をお連れしたいのだが」。公儀目付役・稲生正英の言葉に多田文治郎は耳を疑った。家出娘の相談で稲生邸を訪れたのだが、その話が終わるや否や乞われたのは、大大名の催す祝儀能への同道。幽玄の舞台に胸躍らせる文治郎だったが、晴れの舞台で彼が見たものとはいったい…?瞠目の時代ミステリ、第二弾!
花巻の正教会で、宮沢賢治のロシア語の師ペトロフ司祭が殺された。現場で犯人を目撃しながら誤認逮捕された賢治は、釈放後、恩師から鉱物調査を依頼されて遠野を訪れる。そこで待っていたのは、民俗学者の柳田国男、美しき公爵令嬢エルマらとの貴重な出会いだった。しかしそこへ司祭殺しの大男が再び現われ、エルマを攫い…。エルマの救出に賢治が駈ける痛快冒険活劇!
桜吹雪の吉原仲之町を道中する、世にも美しい花魁篝火。滅多に姿を拝めぬばかりか、決して客と同衾しない伝説の花魁に、今日も男たちは身悶えするばかり。だが、篝火にはとんでもない秘密があった。その正体は、若鮎の如き美丈夫ーーしかも故あって幼少時より吉原に匿われていた尾張家の御落胤、徳川竜之進だったのだ。無敵の”見返り柳剣”が浮き世の悪をしなやかに斬る!! 超期待の新シリーズ第一弾。
神奈川県警初の心理職特別捜査官に選ばれた真田夏希は、知人に紹介された男性に会うため横浜駅付近のレストランに向かった。婚活に失敗続きの夏希は、織田信和と名乗る男性に、好印象を抱く。だが、そんな甘い雰囲気を激しい炸裂音が打ち消してしまう。みなとみらい地区で爆発事件が発生したのだ。翌日、捜査本部に招集され、爆発事件の捜査を命じられる夏希。初の事件で戸惑いを覚える夏希の前に現れたのは、意外な相棒だった。