著者 : 麻野涼
万波誠医師追悼ーー 「悪魔の医師」とまでバッシングされた移植医の真実の姿を追ったノンフィクション・ノベル。 無脳症児からの腎臓移植を実行した大島伸一と「修復腎(病腎)移植」に行き着いた万波誠。激しく対立した2人の開拓者の足跡をたどり、日本の腎臓移植黎明期から現在までを描く。患者に寄り添い、病気を治そうと思うがゆえの腎臓移植はなぜ阻まれるのか? 2兆円市場といわれる透析医療、その裏で蠢く渡航移植の闇に迫る。 目次 プロローグ 臓器売買 1 「人体実験」 2 レシピエント 3 若き先駆者 4 辺境の医療 5 始動 6 動物実験 7 レシピエントの死 8 一歩 9 恐怖 10 拒絶反応 11 無脳症児移植 12 臓器危機 13 禁忌 14 修復腎移植 15 臨床研究 16 待機患者 17 移植ツーリズム 18 W移植 エピローグ あとがき 解説(近藤俊文) プロローグ 臓器売買 1 「人体実験」 2 レシピエント 3 若き先駆者 4 辺境の医療 5 始動 6 動物実験 7 レシピエントの死 8 一歩 9 恐怖 10 拒絶反応 11 無脳症児移植 12 臓器危機 13 禁忌 14 修復腎移植 15 臨床研究 16 待機患者 17 移植ツーリズム 18 W移植 エピローグ あとがき 解説(近藤俊文)
社会福祉法人経営の小仲峰雄と奈那子夫妻は困難に直面していた。青梅市の施設で若い介護士が入居者に暴行を振るったのだ。施設から退去者が相次ぐ。新たな入居者も二組いたが事件は止まらなかった。入居者が服用薬を誤飲し入院。職員の薬管理が問題視される。また別の入居者がシャワー時に火傷しかける事件も起きた。さらに新入居者が飛び降り自殺をしてしまう。青梅署の宇野井真弓刑事は、新米の若杉を叱咤しながら一連の事件の背後にある真相に迫る。
高崎市立中学でいじめを苦にした生徒の飛び降り自殺があった。半年後、南牧川で女性の絞殺遺体が発見された。そして国道254号で故意とみられる追突事故。加害者は自殺した中学生の父親で死亡、被害者は元担任教諭で重傷。同じ頃、東京の弁護士が地下鉄でホームレス老人に突き飛ばされホーム下に転落。さらに四ツ谷にある高級バーの女性経営者が失踪した。一見脈絡のない事件。群馬県警「着た切り刑事」が全てを繋ぐ鍵を見つける!書下し長篇推理。
群馬県大塩湖で沖縄在住の元米兵の死体が発見された。謎の言葉「黒人のオルフェが微笑んでくれる」を残して。財津刑事は遺留品と一緒に見つかったボタンに注目する。それは那覇の精密機器会社が作業着用に特注したものだった。元米兵は群馬県のスーパーに貼られた、地元出身の人気歌手クラウジア明美の写真をカメラに収めていた。沖縄出身の母をもつ彼女に脅迫状が届き怪しげな芸能ジャーナリストがつきまとう。そして第二の殺人が…書下し長篇推理。
群馬県警の叩きあげ「着たきり刑事」財津と新米エリート塩野のコンビが難事件に挑む。 スーパーフジトミの事務所で女性従業員とアルバイト女子高校生の三人が射殺される凶悪事件が起きた。容疑者の中国人は、その後別件で強制帰国させられ本国で死刑が執行されてしまう。 20年後。当時の容疑者の一人だった男性のひとり娘が、中国で覚醒剤密輸容疑で逮捕される。これがかつての射殺事件の真相を炙り出すために仕組まれた罠だった…
群馬県の山間にある人造湖で県会議員の絞殺死体が発見された。自殺・他殺両方の線で捜査が進められるが、被害者が議員になる前に教師をしていた高校の教え子で同級生だった三人に嫌疑がかかる。だが捜査は難航した。十年前の台風の夜におこった、ある凄惨な出来事が事件の奥に深く根をはっていたとは…。 群馬県警のベテラン刑事・財津善一が、新米エリート刑事・塩野忠を叱咤しながら地を這う捜査で真相を暴きだす! 書下し長篇警察小説。
テレビでは連日連夜「小泉首相が平壌を電撃訪問」のニュースが報じられていた。その直後、横浜の寿町の市営アパートで老女が殺された。犯人は、手紙の行方を韓国語で尋ね、老女が否定するとサバイバルナイフで首筋を斬りつけ、立ち去ったー。伊丹夏生は、元陸上自衛隊員で、除隊後、ミャンマーの少数民族、カレン族の解放軍の傭兵として戦っていた。歌舞伎町と新宿西口で焼肉店を経営する朴昇一は、密かに伊丹と連絡を取り、彼の帰国をうながした。伊丹は朴から、寿町で殺された母親のことを話され、殺人の動機となった手紙のコピーを見せられた。その手紙には、なにが書かれていたのか!?北朝鮮の闇を抉る、衝撃の書下ろし社会派ミステリー!
群馬県小沢岳で男性の絞殺死体が発見された。被害者はバイオ化学メーカー、モンテサンクト社員で遺伝子組換え作物をめぐる農民反対運動の説得工作に当たっていた。一方、静岡県の薬剤師・向井は、産婦人科医師の芦沢から頻発する不自然な流産について相談を受ける。調べると流産に共通するのは、南アルプス・オーガニック農場の生産品を使っている点だった。二つの事件を繋ぐ接点とは? 食の安全を脅かす「魔の種」に警鐘を鳴らす書下し長篇推理。
群馬県の田舎町で起きた夫婦殺害事件。警察は被害者の幼馴染で建設現場労働者の大船貢を逮捕した。全くの濡れ衣であったが、逮捕・裁判の過程で、貧しいながらも幸せだった家庭は一挙に崩壊した。三女・典子は看護師として働いていた。ある日、元教師の老人が入院してきた。毎夜うわごとを繰り返す老人の言葉は、偶然、冤罪事件に関係したものだった。意外なところから、真相をつきとめる手がかりを得た典子は、冷たい復讐の心を宿しながら謎を追い始める。書下ろし長篇社会派ミステリー力作。
テレビ局ディレクターの新田直子に、ブラジルから国際電話が入った。古い友人を訪ね渡航した元外交官の父親からだ。「死の天使メンゲレは生きている」父は告げた。もし本当なら世界的スクープだ。直子が真偽を確かめるためブラジルに飛んだ直後、父はポーランド・ワルシャワ郊外で射殺死体となって発見される。なぜブラジルにいたはずの父がワルシャワで…直子は真相を求めて行動を起こす!衝撃的スクープを追ってブラジルからポーランドへ!卓抜な着想と壮大なスケールで描く渾身の書下し長篇。
自殺した母は、なぜブラジルの工作員・山崎と連絡を取り合っていたのか。ジャーナリスト・高見沢幸平は、母親の死の真相を探るため、ソウルへ、そしてブラジルに飛ぶ。ひたすら緻密に任務を遂行してきた工作員・山崎の歯車は、「人種の溶鉱炉」ブラジルの熱気の中で狂い始める。夜毎に襲われる悪夢。平壌に残した妹の面影。必死に探し求める「将軍様の文書」。過去と現在の悲劇が絡み合ったとき、ついに衝撃の真実が明らかになる。