著者 : 黒崎緑
『探偵Xからの挑戦状!』とは二〇〇九年四月一日より、NHK総合テレビ『EYES』(水曜深夜)枠で八回にわたって放送された番組。一話完結。放送日の一週間前から登録者の携帯電話に「問題編」のミステリー小説を配信、登録者は犯人を推理して携帯サイトに投票、「解答編」は放送日に番組内で紹介される。本書は同番組のために執筆された小説八作品を文庫化したものである。
読めない名前の子どもたちが殺される!?被害者の名前は「五百旗」に「計徳」。掌には謎のメッセージ「1+1=」。深夜の公園で彼女は何をしていたのか?隣りのオタクに気をつけろ!手首を斬り落としたのはなぜ?食べてはいけない!謎また謎。ツイストに継ぐツイスト。スピーディで華麗な展開。どんでん返しの連鎖反応があなたをつかんで離さない!9年の沈黙を破って黒崎緑が秘術をつくす待望の長編ミステリ。
ブルゴーニュのシャトー・ホテルに、日本人の新婚カップルが到着した。豪華な結婚披露宴に招かれて、花嫁の友人たちも同行したが、新妻の香菜は青ざめて、何かに怯えている様子。そしてパーティの夜、ホテルの塔が燃え上り、若い女性の無惨な焼死体が…。暗い情熱のもたらした悲劇を華麗に描く、推理長編。
マンションに、不愉快な住人が引越してきた。この日ひそかに、悪意の種は蒔かれ、悲惨な事件に発展する。追いつめられた女は…。演じる人形も、操る人形遣いも、すべて闇の中。観客は果たしているのかいないのか。操られつつ思いがけない暴走を起こす人間の恐ろしさ。推理界期待の新鋭が放つ、問題長編。
神戸の名門校マリア女子学園で、若い修道女が不審な死をとげた。駆けつけた親友洋子は、一見平和そうな女の園の奥深くに、邪悪な意志と策謀を知る。学園のペットの無惨な死、女学生たちの不可解な行動、更に続く修道女の不気味な死…。サントリーミステリー大賞読者賞の気鋭女流による、傑作推理長編。
南フランスのシャトーホテルで結婚式を挙げようと旅立った2人を襲う惨劇。ウェディングドレス姿の女が、衆人環視の塔の5階から炎に包まれて落下、続いて起きる密室殺人。持ち主が変死したばかりの古城が、さらなる犠牲者を必要とするのか。リアリティ溢れる人間描写と本格推理の醍醐味が見事に結合。
親友の不可解な転落死の謎を探るため、母校を訪れた高梨洋子に、名門「聖マリア女子学園」のガードは固かった。だが洋子のひたむきな探究の前に次々と異様な事実が浮び上る。月の13日ごとに起こる儀式めいた動物たちの死、黒い聖母の徘徊、そして第二の死。本年度サントリーミステリー大賞読者賞受賞第一作。書下ろし新本格推理。