著者 : 龍一京
東京湾で、トカレフの銃弾が撃ち込まれた女の遺体が見つかった。巡査の伊吹龍次は、横行するロシアの密輸組織との関連を疑う。直後、先輩警官の遠藤が姿を消し、密輸船から持ち出された麻薬密売に関わっていたことが明らかになる。尊敬する先輩が、一体なぜー。血気盛んな伊吹は、遠藤の無実を確信し単独捜査に乗り出すが、炙り出されたのは法でも裁けぬ巨悪だった!
黒いビニール袋に入れられた女性のバラバラ死体が、都内の神社の境内から発見された。頭部と両手部分がないその死体は、被害者の身許すら分からず、事件の長期化を予想させた。そんな中、警視庁捜査一課の部長刑事・瓜生田洋は、遺体に残された手術前痕を手がかりに事件を追い始める。そして、医療事故を取材中だったフリージャーナリストの女性が、失踪しているとの情報が…。さらに病院関係者を追う瓜生田の眼前で第二の殺人が発生した!傑作警察小説。
都内のガソリンスタンドに乗用車が突っ込み、爆発炎上した。現場に居合わせた警視庁捜査一課の多岐川恭介は、間一髪で災難を逃れたが、現場を去る不審な車を目撃していた。被害者は、ハイテク企業の社長夫人。何者かの恨みで殺されたのか?事件を追い始めた多岐川は、背後に渦巻く人工臓器開発の実態を掴むが、行く手には権力の壁がー。書き下ろし長篇警察小説。
北京行きの中国航空機が成田を離陸直後、爆破された。墜落機には警視庁捜査四課の実相寺のネタ元が…。たんなるチンピラだった男がなぜ北京に?男の行動に不審を抱いた実相寺は、事件を探るうち、その背後に中国進出をもくろむ日本企業の暗躍を知る。真相究明のため北京に飛んだ実相寺。だが、そんな彼を襲ったのは凶弾の洗礼だった。長篇ハードサスペンス。
中国残留日本人孤児の娘が、まだ見ぬ祖母をさがしに日本へやってきた。手がかりは、祖父の形見の胡弓と母に教わった踊りのしぐさ。はたして二人は出会うことができるのかー。中国と日本を結ぶ、愛の叙情ロマン。
東京都知事室に「東京を火の海にする…」という脅迫電話がかかってきた。犯人の狙いは…。混乱する都庁。その夜、入国管理局の収容所が襲われ、警備官を殺害、不法残留の中国人が大量脱走した。ふたつの兇悪事件を結ぶ意外な事実に気付いた警視庁捜査四課の実相寺は、怒りに燃えて、一匹の猟犬と化し、陰謀の核心に肉薄していった。長篇ハードサスペンス。
麻薬の不法所持で勾留中の容疑者・中原雅美が留置場内で自殺した。彼女を死に追いやったものは!?担当の巡査部長・宇佐美は、背後に麻薬の麻売組織が絡んでいると推理し、部下と共に独自の捜査を開始する。生前の雅美を知るうち、その自殺に疑問を抱く宇佐美。一方、留置場内ではもう一つの事件が芽ばえつつあった…。宇佐美に組織の罠が忍び寄る!人間の闇を鋭く描く、書下し長篇ハード・アクション。
異常犯罪集団の狂気の毒牙。餌食にされる女豹軍団壊滅の危機。あの女が必要以上に逆らったから悪いんだー。フィギュアを削っている手を止めた川添がじっと美穂の写真に見入った。今まで憧れていた美穂の裸体が艶めかしく目に映っていた。
中国人マフィアと対決する警視庁刑事。東京都知事室へ、男の声で電話がかかってきた。「東京を火の海にしてやる…」。犯人は何者か。狙いは。その夜、入国管理局の収容所から、不法残留でつかまっていた中国人が集団脱走した。二つの事件を結ぶ意外な真実を知った刑事は、怒りに燃えてー迫力の書き下ろし。
新宿交番所に勤務する5人の美人婦警のところに連れて来られた2組の男女。一方は街中で喧嘩をしていた男女、もう一方は宝石を置き引きした加害者と被害者だった。偶然の2組が意外なところで殺人事件に交差する。闇稼業を武器に事件を追う婦警たちは、そこに売買春の世界をみる。そして、その奥にはレコード会社のディレクターや作詞家、宝石商が組んで歌手希望の若い女性を食いものにする悪が蠢いていた。歌謡界の恥部を抉る書き下ろし長編サスペンス。
新宿派出所は、婦人警官ばかりで、そのソフトな雰囲気は人気があった。派出所には、英明玖美警部補以下5人の婦警がつめていたが、彼女たちには裏の顔があった…。交通事故で知った女性が、見知らぬ男性に自宅を乗っ取られたと訴えてくる。明玖美たちが裏で調べ始めると、金と欲に汚れた人間関係が露に。彼女たちが、鋭敏な頭脳と美貌で悪人を出し抜き、不動産を乗っ取り返して大金を手にする、華麗なる泥棒世界。
山形県・赤湯温泉のクラブ『夜会』に、派遣コンパニオンで失踪一週間になる小野川利美から「殺される!」という緊迫した電話が入った。警視庁捜査一課の北条千里警部は、東京にいる利美の恋人で生命工学の研究者・松山勇二の身辺を探る。高級な天然香料を人工的に造り出す松山の技術が巨大な利権を生むことから、開発プロジェクト内に暗闘があることを知った千里は、利美がその渦中に巻き込まれたことを直感する。だが、警察を一歩先んずる犯人は、まず秋田にいる利美の両親を惨殺した。犯人の次なる狙いを読んで、女刑事が東北道を疾走する。
雑誌のルポライター加藤悦子が六本木の自宅マンションで、自殺を装って毒殺された。警視庁捜査一課の北条千里刑事官は、悦子が狙っていた特ダネの内容を探る始める。その頃、別府と姫路で六本木の殺しと同一犯人の仕業と思われる殺人事件が発生した。被害者はいずれも医師で、20年前に行われた体外受精治療に接点があった。北条たち特捜本部は、治療を受けた会社員・瀬川夫婦とその娘朝香に事情を聞き、現代医療の先端を迫って悦子が掴んでいた驚くべき事実に突き当たった。だが、後手に回る警察を嘲笑うかのように、第四の殺人がー。