男の目をつぶし女の耳を焼く恋人たち、理想の女性を想像力で創造する男、電子的メモリーのみに存在する妻…柴田元幸が選んだ“普通じゃない”愛の小説集。
『むずかしい愛』は、現代人の日常生活の中でのさまざまな“すれちがい”のおかしさを集めた、ユーモアとエスプリに満ちた短篇集である。活字中毒者が繰り広げる微笑ましい恋愛光景を描いた「ある読者の冒険」、写真マニアの秘かな願望を探る「ある写真家の冒険」他、全12篇を収録。 1991/12/01 発売