ちいろば先生物語
「エルサレムに入城するイエスさまを乗せた、小さな子ろばのようになりたい。〈主の用なり〉と言われたら、たとえ自分に力が無くとも、どこへでも出かけて行こう」-敗戦後の激動の満州から帰国した多感な青年・榎本保郎は、挫折を試練にかえて立ち直り、神の道への献身をこのように決意する。京都世光教会を創立し、今治教会を経て、アシュラム運動の発展のために全身全霊を捧げた、熱血牧師の52年の生涯。
関連小説
ちいろば先生物語(上)ちいろば先生物語(上)
雨天の日には、履く靴も、さす傘もなく、弟妹たちは学校を休まねばならぬ状態であることを、榎本保郎は百も承知だった。が、何としても同志社の神学部に進みたかった。結局は家族を真の意味で幸せにできると、固く信じた。イエスを乗せ、命ずるがままに行く小さなロバのようになりたいと決意したー。熱血牧師の生涯を描く。 1994/06/25 発売