風塵の剣 (三)
根岸肥前守の発案で発足され、町奉行所で解決できなかった事案を改めて受け持つ「奉行組」。彦蔵は、その一員となることで生計を立てながら、絵の修業を続けていた。江戸随一の版元・蔦屋重三郎の紹介で歌川豊国に師事したものの、なかなか満足のゆく絵が描けない。そんな折に出会ったのが、東洲斎写楽だったー。幼きころの仇も姿を現し、彦蔵は運命の大きな流れに翻弄されてゆく。人気沸騰の書き下ろしシリーズ、第3弾。
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浅間山が大噴火した天明3年、ひとりの男児が生まれた。名は小早川彦蔵。幼いころ藩の謀略により両親を目前で殺されて以来、彦蔵は数奇な運命を辿ることとなる。藩への復讐を誓い、剣の腕を磨く彦蔵は、ある事件を契機に江戸へ赴くが、そこには数々の試練が待ち受けていた。宿命というべき自らの人生と真摯に向きあい苦しみ、だが懸命に生き抜く侍の姿を痛快に描く、著者新境地の書き下ろし時代小説、第1弾。 2013/02/23 発売
天涯孤独となった彦蔵は、藩への復讐心を抱きながら、生きるために剣術道場・凌宥館の副師範代となった。だが、幼い頃より好んで描いていた絵で身を立てられぬかとの考えも、頭をよぎる。そんな折、類い希なる剣の腕とまっすぐな性格を見込まれた彦蔵は、さる人物から密命を受けることとなるがー。恋仲だったおまきを描いた絵、そして驚くべき密命が、彦蔵の運命を大きく揺さぶる。著者渾身の書き下ろしシリーズ、第2弾。 2013/03/23 発売
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この国の行く末を憂い、幕府の体制に疑問を感じていた彦蔵は、己は何をすべきかと焦燥感に駆られていた。そんな折、ついに師の本多利明や、ともに学ぶ仲間が襲撃される。怒れる彦蔵は犯人を探り始めるが、そこで辿り着いた、意外な黒幕とは!?一方、彦蔵の故郷・河遠藩では藩政改革を図る一派に大きな危機が訪れていた。過酷な運命に翻弄されながらも真摯に生き抜く侍を活写する、話題沸騰の書き下ろし時代小説、第6弾! 2014/07/25 発売