インフェルノ(中)
医師シエナとともにヴェッキオ宮殿に向かったラングドン教授は、ダンテのデスマスクを盗み出す不審人物の監視カメラ映像を見て、驚愕する。一方、デスマスクの所有者で大富豪のゾブリストは、壮大な野望の持ち主だった。彼は「人類は滅亡の危機に瀕している」と主張し、人口問題の過激な解決案を繰り広げ、WHO“世界保健機関”と対立していた。デスマスクに仕込まれた暗号には、恐ろしい野望が隠されていたー。
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病院で目覚めたラングドン教授は、窓の外の眺めから、イタリア中部の都市フィレンツェにいることに気づく。しかし頭部の傷や、自分が病院のベッドにいる理由を思い出すことはできなかった。直後、担当医師が襲撃されるところを目撃したラングドンは、女性医師シエナ・ブルックスの手引きで命からがら病院を脱出した。何者かがラングドンを探し出そうとしているのだ。シエナは彼の上着の隠しポケットから高性能バイオチューブを発見。内部に埋め込まれたプロジェクターが壁に映し出したのは、ダンテ『神曲』“地獄篇”へのオマージュとして捧げられた、ボッティチェルリの『地獄の見取り図』。そこには原画にはない暗号が描きこまれていた。謎を探求するうち、ラングドンはフィレンツェの象徴ともいうべきヴェッキオ宮殿にたどり着き、美術館の展示室からダンテのデスマスクが盗まれたことを知る。美術界の重鎮が命がけで託した手がかりを頼りに、ラングドンは消えたマスクの行方を追うがー。 2015/08/28 発売
「地獄」。そこは“影”-生と死の狭間にとらわれた肉体なき魂ーが集まる世界。目覚めたラングドン教授は、自分がフィレンツェの病院の一室にいることを知り、愕然とした。ここ数日の記憶がない。動揺するラングドン、そこに何者かによる銃撃が。誰かが自分を殺そうとしている?医師シエナ・ブルックスの手を借り、病院から逃げ出したラングドンは、ダンテの『神曲』の“地獄篇”に事件の手がかりがあると気付くがー。 2016/02/25 発売