人間の顔は食べづらい
「お客さんに届くのは『首なし死体』ってわけ」。安全な食料の確保のため、“食用クローン人間”が育てられている日本。クローン施設で働く和志は、育てた人間の首を切り落として発送する業務に就いていた。ある日、首なしで出荷したはずのクローン人間の商品ケースから、生首が発見される事件が起きてー。異形の世界で展開される、ロジカルな推理劇の行方は!?横溝賞史上最大の“問題作”、禁断の文庫化!
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人間の顔は食べづらい人間の顔は食べづらい
世界的に流行した新型ウイルスは食物連鎖で多様な生物に感染し、爆発的な数の死者をもたらした。ヒトにのみ有効な抗ウイルス薬を開発した人類は、安全な食料の確保のため、人間のクローンを食用に飼育するようになる。食用クローン人間の飼育施設で働く和志は、自宅で自らのクローンを違法に育てていた。ある日、首なしで出荷されたはずのクローン人間の商品ケースから、生首が発見される事件が発生する。和志は事件の容疑者とされるが、それは壮大な悪夢のはじまりに過ぎなかったー。異形の世界で展開される精密でロジカルな推理劇。第34回横溝正史ミステリ大賞最終選考会で物議をかもした衝撃の本格ミステリ、解禁。 2014/10/31 発売