今昔奈良物語集
鈍くささから「どん」と呼ばれる銀行員の小山。パワハラ部長・兵藤により本店から左遷させられた矢先、銀行の勘定系システムに障害が発生する。ATMがフリーズしてキャッシュカードが吸い込まれたまま戻ってこないなど、最悪の事態がー。-「ごんぎつね」『どん銀行員』。「痛いやんけ…」エリート官僚・稲田永才は、故郷の奈良を車で走っていたところ一匹の鹿を轢いてしまう。慌てる永才をよそに鹿は草むらに隠れ繰り返し呟き始めた。それは高校時代の親友・理一郎の声だった。-「山月記」『若草山月記』ほか「ファンキー竹取物語」(「はてなインターネット文学賞」大賞受賞作)など人気作に、書き下ろし3篇を加えた全11篇。