終着駅
田舎から憧れと野心を抱き東京へと降り立つ終着駅・新宿。見知らぬ男女、宮地杏子、浅川真、軍司弘之は同じ電車で巡り会い、新宿駅へと降り立った。二年後、浅川が新宿の高層ホテルで殺害され、軍司も失踪してしまう。さらなる犯罪が起こる中、捜査陣がたどり着いた容疑者には、犯行時間に密室にいた完璧なアリバイがあった。捜査は難航を極めるが、意外なところに事件を解くカギがあった。五件の犯行が複雑に絡み合い、事件は二転三転としていく。展開の罠を見事に張り巡らした、著者の記念碑的作品。
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情熱など失ったはずだった。あの日、恋人を亡くした海岸通りで。長い夜に身を浸した。澄んだ心を持ったかほると出会い、私は生を取り戻した。平凡な暮らしとは、なんと素晴らしいものなのか!闇から解き放たれる日を心待ちにしていたある日、またしても事件は起きてしまった。 2004/10/20 発売