奇怪な連続殺人は、仁木雄太郎と悦子の学生兄妹が下宿したばかりの病院で発生した。謎の電話、秘密の抜け穴、闇にきらめく毒塗りナイフ…。事件ごとに現われるペットの黒猫は何を目撃したのか?急造名探偵の二人は次第に真相に迫っていく。鮮やかなトリックと論理的な推理、明快な文体で日本のクリスティ誕生と絶賛され、空前のミステリー・ブームを巻き起こした江戸川乱歩賞屈指の傑作。 1996/10/20 発売