第五回時代小説大賞受賞作。改易配流の身の福島正則が、最後の闘いを挑んだ相手は本多正純。大久保党、闇の宰領・鬼堂玄蕃などが入り乱れて展開する波乱万丈の伝奇小説。
改易配流された福島正則は捨身の闘いに立ちあがった。相手は徳川幕府の重臣・本多正純。執拗な攻撃に、正則は陣屋の周辺な流水要塞をめぐらし、水の砦を築いて防戦する。大久保党と闇の宰領から二重三重に仕掛けられた恐しい罠。幕府に挑んだ最後の武将の悲哀と不条理を描ききる第五回時代小説大賞受賞作。 1998/09/15 発売