かの近松門左衛門と堀部安兵衛は、実の兄弟!たぐい稀れな発想から近松、安兵衛、大石内蔵助さらに釣りの殿様津軽采女らを描き、元録の世の人間ドラマをみつめた傑作長篇。
元禄15年師走、世を騒然とさせた赤穂浪士による吉良上野介邸討ち入り。今なお語り継がれる大事件の陰に、もう1つのドラマがあった。人形浄瑠璃作家・近松門左衛門と、赤穂浪士随一の剣の使い手・堀部安兵衛。「あいつは命を懸けて、おのれの意地をしめそうとしているだけだ」。明と暗の狭間で、生と死が交錯するー。近松は筆に、堀部は剣に、おのれの命を賭して、意地を貫いた男たち。新たな「忠臣蔵」を描く長編時代小説。 2009/11/25 発売