一家惨殺事件。生き残った長女と、加害者の娘。二人は出会ってはならなかった。憎悪に蝕まれていく心の闇を描き尽くす書下ろし長編サスペンス問題作。
父と母、幼い二人の弟の遺体は顔を砕かれていた。秋葉家を襲った一家惨殺事件。修学旅行でひとり生き残った奏子は、癒しがたい傷を負ったまま大学生に成長する。父に恨みを抱きハンマーを振るった加害者にも同じ年の娘がいたことを知る。正体を隠し、奏子は彼女に会うがーー。 高橋克彦氏激賞! これは奇跡的傑作である。犯罪被害者の深き闇を描く衝撃のミステリー。吉川英治文学新人賞受賞作。 2003/12/15 発売