小説家、「ドン・キホーテ」と森へ帰る。滑稽かつ悲惨な老年の冒険をつうじて、死んだ母親と去った友人の「真実」に辿りつくまで。書下ろし長篇小説。
作家・長江古義人は、息子のアカリとともに四国の森に帰った。長江の文学を研究するアメリカ人女性ローズが同行する。老いた古義人の滑稽かつ悲惨な冒険は、ローズが愛読する『ドン・キホーテ』の物語に重なる。死んだ母親と去った友人の「真実」に辿りつくまで。『取り替え子』から続く、長編三部作の第二作。 2005/11/15 発売