昨日までは人並みだった。今日でずいぶん歳をとった。江戸市中で懸命に生きる人々の運命の一日-全四篇。心中、政変…四つの運命を描く時代小説集。
安政七年三月三日、井伊家の密偵・可寿江は水戸浪士の不穏な動きを察知し、主君でかつて恋人でもあった直弼に通報しようとするが。「桜田門外の変」「箕輪心中」などの事件を題材に、江戸市中で懸命に生きる人々の、運命を変えた一日を描いた時代小説短編集。全四編を収録。第二十四回吉川英治文学新人賞受賞作。 2005/12/15 発売