閉ざされた部屋に集まった五人の男女が、自らの心の闇を一人ずつ告白し合う-著者の急逝により、この物語は二人目の告白で終わってしまったが、著者が目指した高みは、読む者の胸に激しく迫る。
十二の深い傷跡を全身に刻んだ女のこと。少年に悪戯され暗転した小四の夏のこと。五角形の部屋で互いの胸の奥に封じ込めていた秘密を明かしたとき、辿り着くのはー急逝を惜しまれた著者最後の作品集。まさに着手寸前だった長編『群生』のプロット200枚も収録!野沢ミステリーが目指した高みが迫る。 2007/05/15 発売