ネット上に対戦ゲームで出会った男と女。正体不明の男に監視されながら、二人は奇妙に繋がり合っていく。著者が闘病中も書き続けた表題作と、遺作となった中編「オルゴール」を収録。
「現実とネットの関係は、銃を撃つのに似ている」。ネットの対戦ゲームで知り合った本間とみのり。初対面のその日、本間が打ち明けたのは、子どもの頃の忌まわしい記憶と父の遺した拳銃のことだった。二人を監視する自転車に乗った男。そして銃に残された種類の違う弾丸。急逝した著者が考えていた真相は。 2009/05/15 発売