恐竜を掘ろう
美術店の店主・草介は悠々自適な毎日を送るも、ひとり孤独を感じていた。そんな草介の姿をいつも店先から見つめる少女から、『生きてますか』とひと言だけ書かれた手紙が届く。その不思議な手紙に導かれ、草介は少女の母親と出会い、少女が数日前から家出していることを知る。その頃、少女は恐竜の卵の化石を掘り起こすことが夢だと語る青年に出会う。少女の行方を追う草介は青年の姉のもとにたどり着くが、少女と青年は化石の発掘現場を最後に姿を消してしまっていた。過去を置き去りにしてきた秘密のつながり、そして偶然の出会いが生んだ奇跡とはー。