泡/裸木 川崎長太郎花街小説集
川崎長太郎には、小田原の花街・宮小路を舞台とした“小津もの”と称される一連の作品がある。スター的映画監督・小津安二郎と三文文士・長太郎が、ひとりの芸者を巡り対峙する。長太郎に勝ち目はない。ひたすら“純情”を武器に、小津の独身貴族的不誠実を衝く。小津自身に読まれることを見越した如く書かれた挑戦的な戦前・戦中作九篇に、ヒロインのその後を辿る戦後作を加え全十篇を収録。半数は単行本未収録。
川崎長太郎には、小田原の花街・宮小路を舞台とした“小津もの”と称される一連の作品がある。スター的映画監督・小津安二郎と三文文士・長太郎が、ひとりの芸者を巡り対峙する。長太郎に勝ち目はない。ひたすら“純情”を武器に、小津の独身貴族的不誠実を衝く。小津自身に読まれることを見越した如く書かれた挑戦的な戦前・戦中作九篇に、ヒロインのその後を辿る戦後作を加え全十篇を収録。半数は単行本未収録。