大幽霊烏賊(下) 名探偵 面鏡真澄
使降が担当する元漁師の老鼠忠介は、クジラとの壮絶な格闘の果てに仲間内で語り継がれてきた「幽霊烏賊」と遭遇した。そして入院後も付きまとうその幻影を封じ込めてくれたのは「先生」と呼ばれた患者だという。理性を超越した患者たちの奇妙な振る舞いが意味するものは? 『脳男』の著者、渾身の衝撃作。
2 精神科医として診察する
3 体温計紛失事件の顛末
4 幕間喜劇
5 王様はなぜ花嫁の首をはねたか
6 「野球は害毒である」
7 面鏡との対話
8 誘惑
9 草をむしる日々
10 時間感覚についての余談
11 論理明快
12 「黙狂」の正体がついに明かされる
13 攫われた「黙狂」
14 胡柳先生の告白
15 終焉に向かって
16 小田原看護長との対決
17 青天の霹靂
18 「現世ではくもれる鏡に映すがごときなるも、時いたらば面をあらわさん」
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大幽霊烏賊(上) 名探偵 面鏡真澄大幽霊烏賊(上) 名探偵 面鏡真澄
昭和の初め、日本の精神医学界を黎明期からリードしてきた養父院長が作り上げた愛宕市の葦沢病院。その数ある病棟のなかでもとりわけ厳重な隔離室には不思議な患者がいた。新米医師の使降醫は、博覧強記の天才・面鏡真澄とともに謎の患者の正体を探るが……。現実と非現実が錯綜する精神医学ミステリー。 【第一部】 1 理想の大病院 2 北第六病棟の「黙狂」 3 居心地の良い下宿。養父院長の悩ましい立場について 4 忙中閑なし 5 三狂人 6 一夜のうちに天女と悪鬼とを見る事 7 謎は深まるばかり 8 副院長は働き者 9 天草の水主 10 新米医者奮闘す 11 エーハブ船長がマストに打ちつけたのは金貨だったか銀貨だったか 12 めまいのする散歩 13 疑問と考察 14 もちろん、女さ! 15 混乱 16 『ベートーベン・フリーズ』 【第二部】 1 大幽霊烏賊 2015/06/12 発売