赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE
霧の早朝、私と鮭川は声を持たない聡明な赤目姫と三人でボートに乗っていた。目指す屋敷で、チベットで、ナイアガラで。私たちの意識は混線し、視点は時空を行き来し、やがて自分が誰なのかもわからなくなっていくーー。これは幻想小説かSFか? 百年シリーズ最終作にして、森ファン熱狂の最高傑作!
第1章 廉潔の館へ
第2章 翠霞の宮殿へ
第3章 紫の朱を奪う
第4章 形而下の浸透とその法則性
第5章 疑念の振動とその不規則性
第6章 虚数のように軽やかに
第7章 天知る地知る
第8章 麗しき天倪
第9章 熟せずして青枯らび
第10章 紅塵を逃れるに迅
第11章 座して星原を見る
第12章 シルーノベラスコイヤ
第13章 フォーハンドレッドシーズンズ
解説:冬木糸一
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