おそれミミズク あるいは彼岸の渡し綱
「ひさしや、ミミズク」今日も座敷牢の暗がりでツナは微笑む。山中の屋敷に住まう下半身不随の女の子が、ぼくの秘密の友達だ。彼女と会うには奇妙な条件があった。「怖い話」を聞かせるというその求めに応じるため、ぼくはもう十年、怪談蒐集に励んでいるのだが……。ツナとぼく(ミミズク)、夢と現(うつつ)、彼岸と此岸が恐怖によって繋がるとき、驚天動地のビジョンが"せかい"を変容させるーー。
いびつで、怖く、そして切ない座敷牢のボーイ・ミーツ・ガール!
ーー宮内悠介
前人未踏の実話怪談ホラー。傑作!
ーー大森望
天才が紡ぎ出す黄泉の視界(ビジョン)に恐れ、畏れよーー。
「ひさしや、ミミズク」今日も座敷牢の暗がりでツナは微笑む。山中の屋敷に住まう下半身不随の女の子が、ぼくの秘密の友達だ。彼女と会うには奇妙な条件があった。「怖い話」を聞かせるというその求めに応じるため、ぼくはもう十年、怪談蒐集に励んでいるのだが……。ツナとぼく(ミミズク)、夢と現(うつつ)、彼岸と此岸が恐怖によって繋がるとき、驚天動地のビジョンが"せかい"を変容させるーー。
零 ふたり
一 繰り返しの十年
二 新聞販売店
三 うまれおちたるかうけうのひとつめざめたること
四 余所者
五 失せ物探し
六 脅威の捏造
七 旦那様
八 凪の終わり
九 おのれをさだめたるかうけうかすがみをわたること
十 決断の代償
十一 しろてぶくろちのとととまじわりかすがみをしること
十二 巫覡の座
十三 しろてぶくろとんをしりえんをたぐること
十四 屋敷の主
十五 みっつのかうけうおわりのけつだんをくだすこと
十六 嵐のあと
十七 そしてこれから