小説むすび | 神都の証人

神都の証人

神都の証人

出版社

講談社

発売日

2025年7月2日 発売

◎第174回直木賞候補作◎
◎第16回山田風太郎賞受賞◎

この国に「正義」は、まだない。

冤罪で父を奪われた少女と、真実を求めた弁護士と検事。
それは人生を賭した誓い。必ず、真犯人を法廷に引きずり出す。

************************************
重厚なリーガルミステリーの中で、女と男たちの人生が息をしている。
作者の才能はタフだ。
ーー朝井まかて

見てきたように景色と人を思い出せる。
物語に押し倒されるというのは、きっとこういうことなんだろう。
ーー桜木紫乃

生きるということは、かくも哀しく美しいものか。
司法の闇、冤罪の虚構、人間の絆。作家の才能に嫉妬する。
ーー堀川惠子

時代を超えて受け継がれる法律家の矜持に心が震えた。
ー五十嵐律人(作家・代表作『法廷遊戯』)

わたしはこれ以上のリーガルミステリを知らない。
ー染井為人(作家/代表作『正体』)
************************************

少女は誓った。「真実」を知る者として、何人にも屈さぬと。
男たちは人生を賭して、約束を繋いだ。
昭和、平成、令和。弁護士として、検事としてーー。

【あらすじ】
昭和18年。戦時下、「神都」と称される伊勢で、弁護士の吾妻太一は苦悩していた。
官憲による人権侵害がはびこり、司法は死んだも同然。
弁護士は正業にあらずと、子どもたちにさえ蔑まれていた。
だが、一人の少女・波子との出会いが、吾妻の運命を変える。
彼女の父は、一家惨殺事件で死刑判決を受けた囚人だった。
「お父ちゃんを助けて」
波子の訴えを受け、吾妻は究極の手段に打って出る。
無罪の証拠を得るため、自らも犯罪者として裁かれる覚悟をしてーー。
だがそれは、長い戦いの始まりに過ぎなかった。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP