小説むすび | 花咲く街の少女たち

花咲く街の少女たち

花咲く街の少女たち

著者

青波杏

出版社

講談社

発売日

2025年8月6日 発売

心臓を引きずり回されながら、少女らの旅を見届けた今、ただ茫然と満ち足りている。
ーー村山由佳(作家)

秘密と嘘と危険のなかで育まれる、友情と愛の確かさに心を掴まれました。
ーー瀧井朝世(ライター)


日本が支配するかの地で出会った二人。
何もかも違う。でもあなたを知りたい。

1936年、日本植民地下の朝鮮。
日本育ちの翠、朝鮮育ちのハナ。
時代にもがき、駆け抜けていった少女たちーー。


「ひとは、民族や、仕事や、性別に関係なく、愛に生きることができる?
 ほんとうに自由になれるものですか?」(本文より)

戦前の東京、下町の娼婦街で育った翠は、
縁あってかりそめの「お嬢さま」として、日本統治下の京城で念願の女学生になった。
日本人家庭の下宿には、同い年の子守の朝鮮人少女(ハナ)がいたが、
言葉も通じず全然打ちとけない。
しかし、翠は少女がこっそり日本語の本を読んでいる姿を目撃するーー。

不自由に囲まれた切なくも美しい青春物語。

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