盗聴者
ジョッキー・クラブの古参理事、デンビー・クロフト卿が、競馬場の特別駐車場で殺された。第一発見者は「ザ・スポーツマン」紙の記者ジェームズ・サッカレーだった。警察は、調教師のウェザビーを逮捕するが、不審をいだいたジェームズは真相究明に乗り出す。あるパーティの晩、ジェームズは死んだクロフト卿の妻クラリッサが、情事にふけっているのにでくわした。男の顔は見えなかったが、そのときサッカレーは犯人を確信した。真相を知りかけたジェームズに魔の手が忍び寄り、ついにその手がジェームズの首を絞めようとする。だが、その時こそ真犯人が判明する時なのだ。俊英コンビが放つ競馬ミステリーの快作。