ディベロッパ-
タッカー・ルーミス。熱い野心をもつディベロッパー。ウェストベイの街じゅうが一目おくハードで危険な男。リスクが大きく誰もが尻込みした土地を、高級住宅地に変え、大立者のひとりとなった。そのルーミスの次の狙いはバーナード島。だが、自然保護のため、島は国立公園に指定された。事態を思わぬ方向へ動き出す。地元の不動産業者ウェイド・ローリーは、自分たちが不正な陰謀に巻き込まれていることに気づくが、危機はもう忍びよってきていた…。水と緑と自然豊かな南部の街を舞台に、開発を巡って対立する男たちの欲望。米国ミステリ界の巨匠マクドナルドが、90年代のキーワード「環境」を先取りし、大胆な構想で描いた遺作。