われら三人
ジャン・エシュノーズ。’94年代も後半に差しかかろうとしている今、フランスでその存在が最も注目されている気鋭の作家である。’79年に作家デビュー、’83年にはメディシス賞を受賞。トゥーサン、ギベールらとともにフランス文学の次代を担う若手作家の一人として期待されてきたが、’92年発表の本書が本国フランスはおろか、ヨーロッパで30万部を超えるベストセラーとなり、彼は一気にフランス文学の最前線に躍り出た。それから2年、満を持しての日本デビューである。爆発事故の高速道路、大地震の街を抜けて謎の美女と男、そしてぼくは宇宙船に乗り込んだ。引力から解き放された三人は…。