語りなおしシェイクスピア 3 じゃじゃ馬ならし ヴィネガー・ガール
ケイトは、率直な物言いが世間に受けない29歳。エキセントリックな科学者の父と、15歳の妹との三人暮らし。植物学者を目指していたこともあったが、今はプリスクールで教員アシスタントをしながら家事を切り盛りしている。ブロンド美人で夢見るような表情を浮かべている妹は男子にもてるが、ケイトにはいまだに恋人がいない。そんなある日、父が、外国人の優秀な研究助手ピョートルの永住権を獲得するために、とんでもない提案をもちかけてきた…。“女性蔑視”疑惑のあるシェイクスピアの問題作『じゃじゃ馬ならし』を、心の機微を描く名手アン・タイラーが、軽やかにしなやかにリトールド。