サナキの森
祠に隠した鼈甲の帯留めを見つけて欲しいー。それが売れない小説家のおじいちゃんが残した遺言だった。仕事にも恋にも破れて引きこもり生活を送る二十七歳の荊庭紅は、遺言に従って遠野を訪れ、この地の旧家で起こった八十年前の不可解な猟奇殺人事件を知る。それは祖父が書いた淫靡な怪奇小説『サナキの森』の「呪いによる殺人」に酷似していて…。第一回新潮ミステリー大賞受賞作。
祠に隠した鼈甲の帯留めを見つけて欲しいー。それが売れない小説家のおじいちゃんが残した遺言だった。仕事にも恋にも破れて引きこもり生活を送る二十七歳の荊庭紅は、遺言に従って遠野を訪れ、この地の旧家で起こった八十年前の不可解な猟奇殺人事件を知る。それは祖父が書いた淫靡な怪奇小説『サナキの森』の「呪いによる殺人」に酷似していて…。第一回新潮ミステリー大賞受賞作。