卑劣な方法で殺された父の敵を討つため、女武芸者となった娘の敵討ちを描く表題作ほか、十四篇を収録。闘いの中に人生の味わいを感じさせる傑作短篇集。
斬るか斬られるかの厳しい剣の世界で死と隣り合わせに生きる剣客たち。そのさまざまな生のかたちの中に、人の世の情け、人生の妙が味わい深く捉えられた粋な剣豪小説集。卑劣な手段で父を殺された娘が、蛇を小道具に旅の武芸者の助太刀を得て敵を討つ表題作、弱者相手の他流試合で賭金を稼ぐ男の末路を描いた「見世物剣法」など10篇に、女剣士・川崎小秀が活躍する連作4篇を併録。 1997/01/01 発売