五弁の秋花
鍋釜から、手拭い、紅まで店に並ぶものは三十八文均一の「みとや」。猪牙舟を漕がせたら船頭も怖れる看板娘・お瑛と、極楽とんぼの兄・長太郎が切り盛りする。ある日、お瑛は売り物の簪が一本足りないことに気づく。消えた簪を探すうちにお瑛は、その意匠の秋の七草から、元吉原の花魁・お花にたどりつくのだが…。江戸下町の人情あふれる時代連作短編集、シリーズ第二弾。
鍋釜から、手拭い、紅まで店に並ぶものは三十八文均一の「みとや」。猪牙舟を漕がせたら船頭も怖れる看板娘・お瑛と、極楽とんぼの兄・長太郎が切り盛りする。ある日、お瑛は売り物の簪が一本足りないことに気づく。消えた簪を探すうちにお瑛は、その意匠の秋の七草から、元吉原の花魁・お花にたどりつくのだが…。江戸下町の人情あふれる時代連作短編集、シリーズ第二弾。