夜間飛行
昭和が豊かさの頂点にあり、文壇バーがその象徴として君臨していた頃、ひとりの女がひっそりと夜の扉を叩いた。九州の料亭の娘に生れ、美貌ゆえに数奇な運命を強いられた女。彼女は一躍、銀座の華となって文士達の両眼を釘づけにした。銀座が不夜城を誇り、地方が活力に満ちていた昭和。不可能の文字などないと誰もが信じたあの頃。しかし大輪の華は呆気なく逝った…。ノスタルジックな昭和小説。
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月はもう沈み、夜空には満天の星が燦めき、海には星の光が静かに映っていたのだけれど、突然、ぼくたちの眼の前で、海面がせり上がり、檸檬色の潜水艇が現れた。ぼくたちはそれに乗り込んだが、これはほんとうは何なんだろう。燦めく宙空に紡がれるスペース・ファンタジィの傑作。 1995/11/02 発売