浅野内匠頭刃傷の真因がいまこそ明かされる。300年来の謎を解きあかす表題作はじめ、忠臣蔵小説の第一人者が描く、赤穂方・吉良方それぞれの人間模様。
身に覚えなき「遺恨」から刃傷を受けた吉良上野介。咎めは免れたものの、賄賂などのあらぬ噂が流され不遇の日々を送っている。そんな彼の頭を占めていたのは「浅野はいったい何を根に持ったのか」の疑問だったー。忠臣蔵事件最大の謎に迫る表題作をはじめ、討入り直前の内蔵助を描いた「十三日の大石内蔵助」、直木賞候補作「千里の馬」など、斬新な角度から忠臣蔵を映し出す5編。 1998/12/01 発売