山本五十六自決セリ
「壮烈な撃墜死」は軍部の捏造だった。戦史をリアルに覆す実録小説。海軍の高官と思しきその男は、乗機が墜落したあとも、しばらく生きていたものと推測された。致命傷は、敵機の機銃でなく、自らの手によるものらしかった。しかし軍医は、事実をありのままに記し止めることを禁じられ、目撃者たちは最前線に赴かされて次々と戦死していった…。真珠湾の英雄を、あくまで英雄として葬るために、自決は伏せられ、また伏せられるために多くの血が流れた…。綿密な史料を駆使してブーゲンビル島秘話を再現する、大作ノンフィクションノベル。