水を飲むように本を読む“私”は、編集者として時を重ね、「女生徒」の謎に出会う。太宰は、“ロココ料理”で、何を伝えようとしたのか?“円紫さん”の言葉に導かれて、“私”は創作の謎を探る旅に出るー。時を重ねた“私”に会える、待望のシリーズ最新作。
大人になった“私”は、謎との出逢いを増やしてゆく。謎が自らの存在を声高に叫びはしなくても、冴えた感性は秘めやかな真実を見つけ出し、日々の営みに彩りを添えるのだ。編集者として仕事の場で、家庭人としての日常において、時に形のない謎を捉え、本をめぐる様々な想いを糧に生きる“私”。今日も本を読むことができた、円紫さんのおかげで本の旅が続けられる、と喜びながら 2017/10/12 発売