神を統べる者
中国南部を支配する陳国の都市・揚州に辿り着いた厩戸御子たち。その霊的素質を見抜いた九叔道士ら道教教団によって、御子はさらわれてしまった。道教に興味を持ち、その真理を探る厩戸は、囚われていたもう一人の少年・楊広と出会った…。一方、御子を奪還すべく、道教教団と全面激突した虎杖と柚蔓、そして倍達多、月浄ら仏教僧たち。舞台は、いよいよ中国からインドへ!倭国を追われ、遠く仏教都市ナーランダーを目指す、厩戸御子を待つ運命とは!?構想・執筆に15年をかけた書き下ろし歴史伝奇巨篇!
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時は六世紀。仏教導入派の蘇我馬子と反対派の物部守屋の対立が続いている時代。天才と噂される少年厩戸御子は、仏教経典を読み漁っていた。大叔父の馬子から、将来の仏教導入の“切り札”として期待されていたのだ。ある日、物部の姫に命を助けられた縁で御子は、物部守屋の邸を訪れた。守屋が披露したのは所蔵する膨大な数の経典。何故、排仏派の彼がー。一方、敏達天皇は、御子の異能を危険と判断、密かに抹殺すべく動き出す!敵同士である馬子と守屋は協力して、後の聖徳太子、厩戸御子を国外へ逃がそうとするが…!? 2019/02/21 発売
インドの大地で生きながら流転輪廻を経験し、仏陀に覚醒した厩戸御子。もはやこの地に留まる理由はないと、帰国を決意する。その矢先、仏教の急進的一派・トライローキヤム教団の托鉢僧カウストゥバと再会、誘拐されてしまった。教団の長・イタカ長老は、御子の強大な霊力を利用した巨大兵器で、大都市タームラリプティを攻撃し、支配するつもりなのだ。一方、倭国では、敏達天皇が崩御。御子の父で、仏教導入に寛容な用明天皇が即位し、蘇我馬子、物部守屋の対決の時も近づいていた。厩戸御子は、無事に帰国し、はたして倭国にどのような変革をもたらすのか!?歴史伝奇巨篇、堂々の完結。 2019/04/22 発売