小説むすび | 別館三号室の男

別館三号室の男

別館三号室の男

オックスフォードの〈ホーアス・ホテル〉別館3号室で殺された男は、大晦日の晩に催された仮装コンテストの優勝者だった。元日早々捜査に駆りだされたモース主任警部は、現場の状況と従業員の証言から、容疑者は別館の泊り客にしぼれると判断した。だが捜査は難航しそうだった。被害者と同室に泊った妻らしき女、そして残りの2組の夫婦が事件後そろって姿を消していたのだ。しかも、彼らが使った名前はどうやら偽名らしい。モースは不倫の匂いをかいだ。もしそうだとしたら、消えた客がわざわざ自分から名乗りでる可能性は少ない。手掛りは何ひとつなく、死体の身許さえわからない-八方塞がりに見えた事件だったが、やがて、ルイス巡査部長の地道な捜査が一筋の光明を投げかけた!

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