つながれた山羊
全身に煙草の火を押しつけられ、性器を切られた無惨な死体-警察はホモの猟奇殺人と考えていたが、死体の左手の小指が折れているのを見た私立探偵ジョン・カディは、戦友アルは拷問されて殺されたのだと確信した。ガディは友の仇を討つべく調査を始めた。アルの“敵”は何者なのか?彼がわざわざボストンまで来ていたのはなぜなのか?カディは手掛りを求め、アルの故郷ピッツバーグへ飛んだ。精力的に調査を続けるその行手にやがて差すベトナム戦争の影-カディは自らの過去をも振り返りながら、さらにペンタゴンまで探り始めた。だが、危険がすでに背後に忍び寄っていようとは、彼には知る由もなかった。やさしくもタフなボストンの探偵カディの、命をかけた復讐行を描く待望の第二弾。私立探偵小説大賞受賞。